勢の成長過程

2018/01/27

五月場所勢が2度目の敢闘賞を受賞した。勢という力士は
序ノ口から幕下までは昇進が早かった。しかし、幕下に
長くいてなかなか十両に上がれなかった。苦闘の日々が
続いた。このまま低迷してしまうのではないかと思う日が
あったくらいである。

十両尻と幕下筆頭は天と地ほどの違いがある。十両に
なれば月給がもらえる、付け人がつく、化粧まわしが
贈られるなど資格者として扱われる。それでは勢は幕下
以下でどんな成績を残してきたかみてみよう。

序ノ口 1場所 4勝3敗
序二段 1場所 7勝
三段目 4場所 19勝9敗

ここまでは所要6場所で幕下昇進を決め、スピード出世
だった。幕下に昇進してからが時間がかかった。どんな
力士も幕下では壁にあたるが、勢は半端でなかった。

幕下  32場所 121勝103敗

幕下には5年2場所いたことになる。
計38場所151勝115敗 ○36

同年代、1986(昭和61)年生まれの稀勢の里、豪栄道と
比較してみよう。

稀勢の里                  豪栄道
序ノ口 1場所  6勝1敗    1場所 7勝
序二段 1場所 6勝1敗    1場所 6勝1敗
三段目 5場所 24翔11敗 1場所 7勝
幕下   5場所 24翔11敗 7場所 32勝17敗

計12場所60勝24敗 ○36  10場所52勝18敗 ○34

両者はともにスピード出世で比較するのは気の毒だった
かもしれない。ちなみに鶴竜は23場所、隠岐の海は24場所、
荒鷲は57場所を要して十両入りを果たしている。

勢は今や幕内に定着してファンをわかせる力士にまで
躍進した。幕下以下の力士を見る楽しみは将来どんな
力士になるか、どういう成長をたどるかにある。
<写真は2007年七月場所13日目幕下の取組
福岡(後の隠岐の海)対勢戦>
DSC00325勢